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PAHの治療について

注意していただきたいこと

肺動脈性肺高血圧症の治療は主に薬物治療ですが、これらの治療をより効果的に行うためには、日常の生活において次のような点に気をつけましょう。不明なことや不安なことがある場合は、ささいなことでもそのままにせずに、主治医に相談してください。

日常生活上の注意

●安静を保つ
肺動脈性肺高血圧症の患者さんは、身体的にも精神的にも常に安静にすることがとても大切です。
過度の運動や労作は避ける
ストレスをためない
よく睡眠をとる
友人や家族と積極的に交流したり社会的活動に参加したりするなど、
前向きな姿勢を保つ
日常生活上の注意
●仕事/学校
病気の具合や仕事の内容にもよりますので、主治医と相談しましょう。体調を考慮しながら続けることは可能ですが、特に階段の上り下りや、荷物の運搬は避けるようにしましょう。一度休職(休学)したとしても、プロスタサイクリン持続静注療法などの治療によって体調が軽快し、社会復帰されている方々もたくさんいます。職場環境や就労時間に関して、会社(学校)と相談をしておくとよいでしょう。
●運動
運動をすると、心拍数と肺動脈圧が大きく上昇して病状を悪化させる恐れがあるので、主治医の許可なしでは絶対に行わないでください。主治医と相談した後、散歩などの軽めの運動から始め、筋力の回復を見ながら、時間をかけて長く速く歩けるようにしていきましょう。その場合、決して無理をせずに注意深く行う必要があります。
“ほんの少し息切れする程度”以上の運動は絶対に避けてください。また、めまい、動悸、胸苦しさを感じたらすぐに中止してください。
●旅行
  • 旅行は、疲れないように無理のないスケジュールをたてましょう。旅行中に必要な薬などが不足しないように留意してください。また飛行機の機内は気圧が低くなるため、心臓や肺に負担がかかりますので、飛行機に乗る予定のある時には、あらかじめ主治医に相談してください。乗ることが決まったら、航空会社に連絡し、座席や機内に持ち込む機器(酸素ボンベ、経皮酸素モニター、プロスタサイクリン持続静注療法用輸液ポンプなど)についての相談を行ってください。
  • 旅行
●妊娠/出産
  • 妊娠や出産は肺動脈性肺高血圧症が悪くなり、“避けるべきこと”(禁忌)とされています。主治医とよく相談してください。
  • 妊娠/出産
●食生活
  • 心不全によるむくみや腹水を防ぐために、水分と塩分を制限する必要があります。塩辛いものをとり過ぎると、喉が乾いて水を飲むという悪循環になりますので、減塩食を心がけてください。また、血液の固まりをできやすくする高脂肪食も控えめにした方がよいでしょう。それ以外は、いわゆる生活習慣病と違い、特に食事に気をつけなければならないということはありません。ただし、特にワルファリンなどの服用している薬剤との関係で、控えなければならない食品が出てくる場合もありますので、主治医や薬剤師の指導を守るようにしてください。
  • 食生活
●お酒
お酒を飲むと、脈拍や心拍出量(心臓が1分間に送り出す血液の総量)の増加、体の血管拡張が起こり、不整脈が出現する頻度も上がります。主治医や薬剤師の指導を守るようにしてください。
●タバコ
  • 喫煙は呼吸機能を低下させ、病態を悪化させるので、主治医や薬剤師の指導を守るようにしてください。
  • タバコ
●住環境への配慮
心臓と肺への負担を軽くするために、以下のように住環境に配慮する必要があります。
急に立ち上がったり腰をかがめたりすると血圧が大きく変化するため、失神発作を起こす可能性がある。例えば寝室は布団ではなくベッド、トイレは和式便器ではなく洋式便器を使用し、さらに座台などの工夫をするとよい。
一定の姿勢で立ち続けたり座り続けたりすると、血液の流れが悪くなって血液が固まりやすくなるので、避ける。
呼吸が苦しい場合は、寝ている姿勢よりも上半身を斜めに起こした姿勢の方が楽になる。
ベッドを起こしたり、首のうしろや背中に枕をあてたりするなどの工夫も有効。
普段生活をする部屋は階段を上らなくてもよい場所にし、適度な温度を保つ。
インフルエンザに注意する。ワクチンを打つ。

緊急時

緊急時に慌てずに適切な対処をするために、以下のことを心がけましょう。

主治医に相談する時は電話やメールよりも、身体状況がよくわかる外来受診を受ける。
主治医とは密に連絡を取り合い、いざという時に備える。
主治医の連絡先の電話番号を携帯電話のメモリーに登録する。
飲んだ薬や体調についてなど、毎日の状態を記録する。
緊急時の対処法の書かれた緊急時連絡カードを作成し常に携帯する。

検査の必要性と治療方針

病状は各個人で異なります。自分で考えたり仲間と相談して、薬を止めたり減らしたりせず、主治医から説明を受けてください。
定期的に検査を受け、あきらめず根気よく病状の回復を目指しましょう。

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